中国出張者の留意点


1.「中国研究水準に対する評価は人によって大いに異なる」ので、できるだけ多くの専門家や研究所に足を運ぶことが重要。特に、中国が好きな日本人ほど中国の研究力を高く評価しがち。また、中国側の話をそのままリポートすると、中国の科学技術の宣伝役にされてしまうので注意すること。

2.「日本人は謙遜が美徳、中国人は自慢が美徳」を忘れるな。日本人は問題点を指摘しがちだが、中国人は自分たちの凄いところばかりを言う。素直に彼らの話を聞くと、中国は凄く日本はひ弱な印象を受ける。中国人の話を鵜呑みにせず、客観的に評価するには高い見識が必要。

3.中国人は「新幹線技術を日本やドイツから輸入しても自主技術という精神構造」を持つことを理解すること。例えば、中国核融合実験装置(EAST)は世界初の超伝導トカマク装置と威張るが、超伝導材料はロシアから導入、設計・制御はプリンストン大学から導入し、現在でも根本的なところで指導を受けている。それでも中国人研究者は「EASTはほとんどすべて自主技術だ」と言い張る。我々日本人にはマネのできない芸当だ。

4.中国人にとっての「国際共同研究とは、海外から技術を学び導入すること」を指す。中国政府への申請書にはそう書かないと海外との共同研究を認めてもらえない。彼らがいつも平等互恵というのはそれを隠すための言い方だと心得よ。

5.「EASTが世界三大トカマク装置と比べて小さいのは技術レベルが低いからだ」と指摘すると、中国側は「我々の技術が低いのではない、実験の目的に合致した実験装置を作ると、この大きさになった」と言い張り、メンツを守ろうとする。EASTはプリンストン大学に言われるまま作ったので、プラズマの実験を深化させようとした際に、磁場力が足らず、後になって常電導コイルを追加している。プラズマ挙動の計算をしっかりやらずに、行き当たりばったりやるからこういうことになる。本質が分かっていないのだ。

6.国内の教授のレベルが低すぎるので、若手の人材育成は海外の大学などへの派遣に頼らざるを得ない状況はまだ続いている。中国人は政府一丸となった人材育成策で大風呂敷を広げるが、それに惑わされるな。

7.水平の日中協力(平等互恵)では、技術が流出するばかりで日本にプラスにならない。日本は実験装置のキーテクを握り、サイエンスの本質でリードして、日本人研究者が指導して中国の大型装置を利用する形で研究成果を上げる手法を行うべし。プリンストン大学など米国の手法に学べ。

8.中国での現地調査では、証拠になるのを恐れるので、相手は決してペーパーを提出しない。必要なデータは事前に調べておく方がよい。また、現地調査から得られた情報だけでリポートを書くのは無理であるため、事前の準備が重要である。

9.中国人は接待上手だ。飲まされすぎて、本音を言ったり、前のめりの約束をすることがないように。後で後悔しますよ。(2012年6月3日、寺岡伸章)

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この記事へのコメント

萌音
2014年02月20日 13:57
こんにちは。楽しく読ませてもらいました。このブログを今後も参考にさせてもらいます。ありがとうございました。

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