大震災にうろたえなかった者が大物だ 3.11大震災は物的被害だけでなく、多くの人々に精神的苦痛や思想の転換を促した。 地震や原子力の専門家は「想定外」を想定していなかった愚かさや知的惰性を反省している。政府と電力は安全神話を形成してきたのを正式な場では認めないかもしれないが後悔している。 思想家や人文社会の専門家も、18世紀に発生したリスボン地震がボルトガルの没… トラックバック:0 コメント:0 2011年12月01日 続きを読むread more
人間はガツンとやられなければ分からない エネルギーや資源の有限性や環境保護の大切さは誰でも理解できていたが、真剣に取り組んでいた人は少なかった。しかし、3・11大震災で状況が一変した。 原発が停まり、節電の重要性がクルーズアップされるや、個人も企業もこぞって節電に向かっている。今年の夏は冷房の少ない環境で過ごさなければならないが、どうにか乗り切れるだろう。大震災で多大な… トラックバック:0 コメント:0 2011年06月29日 続きを読むread more
日本人は生に執着しないのか 3・11大震災後、海外から日本人の冷静な対応と忍耐力が称賛をもって迎えられた。1995年の阪神大震災の時も略奪行為がなかった(実はごく一部で略奪があったが、マスメディアは共同で無視した)と伝えられ、今回も日本人の協調性が浮き彫りにされた。若者はボランティア活動で活躍した。5月の連休には若者だけでなく、多くのボランティアが遠くから馳せ参… トラックバック:0 コメント:0 2011年05月30日 続きを読むread more
人格が変わった トラウマという言葉があるが、正式名称は心的外傷後ストレス障害(Posttraumatic stress disorder:PTSD)と呼ぶ。3・11大震災を受けて、日本人は集団的なPTSDに感染してしまったように見受けられる。NHKが行った調査でも、約7割の人が何らかの価値観の変化があったと答えている。 電気が得られるのは当たり前… トラックバック:0 コメント:0 2011年05月25日 続きを読むread more
大震災と祈り 3・11大震災以降、自然への脅威や神仏への祈りや人々の絆がよく議論されるようになった。地球物理学者も自然はほとんど理解されていないので、何が起こるか分らないと言い出す始末である。寺田寅彦の「災害は忘れたころにやって来る」はあまりに有名だが、「地震や津波は、新思想の流行などに委細かまわず、頑固に保守的に執念深くやってくる」とも書き残して… トラックバック:0 コメント:0 2011年05月20日 続きを読むread more
3・11大震災は文明の転換点になりそうだ 3・11大震災の惨状や福島原発事故を経験して、人生観が変わった人が多いのではなかろうか。日本中の人々がこれは夢にちがいない、明日になれば現実に戻るはずだと何度心に呼びかけただろうか。しかし、無残にも、それは悪い夢ではなく、厳しい現実となって私たちの脳裏に刻み込まれた。 私は身近な人やフェイスブックの友達と意見交換を繰り返した。惨状… トラックバック:0 コメント:0 2011年05月06日 続きを読むread more
省エネ・省資源社会への転換を 「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい」 この節は夏目漱石の『草枕』有名な冒頭にある。日本社会の特質を簡潔に言い表していると思う。未曽有の大震災に直面し、多くの方々が被災している現在、角が立つかもしれないが、冷静な議論を提案したい。 今回の福島原子力発電所の事故は幸運にも放射… トラックバック:0 コメント:0 2011年03月28日 続きを読むread more
常識の枠組みが崩壊 東北関東大震災の惨状を眼にして、宮沢賢治の「ひでりのときはなみだをながし さむさのなつはおろおろあるき」を思い出した。この10日間、私は何をしていいか「おろおろあるい」ていた。まず、こんなことが起こるはずがないと思っていたことが実際に起こってしまうと、その現実を受け入れることができない。本を読む気さえ起こらなかった。月並みな表現だが、… トラックバック:0 コメント:1 2011年03月22日 続きを読むread more