中国の人口は2015年をピークに減少に転じる

 尖閣諸島近くでの中国漁船衝突事件以来、日本人は中国海軍の拡張を恐れるようになった。世界第二の経済力と人口圧力で日本に襲いかかろうとしているように映る。尖閣諸島の購入に国民が熱くなるのもうなずける。北海道や九州の森林が中国資本に買い占められ、技術力のある中小企業も買収されるという被害者意識が日本人にある。巨大な像の中国が鼠のような日本を踏みつぶそうとしているイメージだ。

 一方、中国人はどうだろうか。世界の中心は中国で、中国人はもっとも優秀な人種と思っているのであろうか。意外かもしれないが、中国人の対外イメージは欧米日列強に反植民地化された屈辱の歴史だ。中国もまた被害者意識に凝り固まっている。
 だから、中国人は外国に対して弱腰な態度を示すと、国賊や売国奴と非難される。中国人は面子を大切にするから、海軍は東シナ海や南シナ海で軟弱な態度はとれない。外国にしっぽを巻こうものなら、国内で非難轟轟の嵐になるであろう。中国政府も海軍も強気の姿勢を崩せない。示せば国が崩壊する。このような中国の状況を理解していないと、日中関係は思わぬ方向に展開するかもしれない。軍隊によるクーデターだって可能性は否定できない。

 中国の国内に目を転じてみよう。高度経済成長はユーロ危機で陰りはあるが、まだ8%を超えている。世界中で中国だけが一人勝ちのように見える。
 環境汚染、役人汚職、貧富格差、若者の就職難。中国人は多くを語らないが、このような課題は多く、不安感を抱いている者は少なくない。
 えてして、漠然とした不安感は的中するものだ。日本は少子高齢化と人口減少という大きな課題に直面しているが、中国も数年後の2015年に人口ピークを迎え、減少に転じるという仰天情報が入ってきた。2030年頃まで人口は増加し続けると言われていただけに、中国経済にとっても黄色の信号である。

 外資系企業は廉価な賃金で製品を作り、中国内外に売り込むのが中国進出のメリットだったが、それが急速に失われていく。人手不足により賃金は上昇し、インフレ圧力になるだろう。外資系企業は安価な賃金を求めて東南アジアやインドに工場を移転させるようになるかもしれない。
「世界の工場 中国」の寿命は予想外に短いかもしれない。中国首脳が頭を抱えている様子が浮かぶようだ。豊かになる前に老人大国にしまえば、国力は弱体化するのも目に見えている。かつて栄華を極めた中華への復興は夢や幻で終わるのであろうか。
 中国の今後を注視したい。(2012年6月17日、寺岡伸章)

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