大阪維新の会の研究(12)

 冗談みたいなことが起きることがある。
 知り合いから電話があり、「橋下徹氏が原発再稼働やむなし」と方針転換したのは、わたしが橋下氏を説得したからではないのかと問うのである。わたしは絶句した。なぜそのような発想をするのであろうか。わたしは橋下徹氏に会ったこともないし、第一わたしのような「普通の人」が睡眠時間3,4時間で大阪市政に邁進している市長に会えるわけがないではないか。

 わたしの個人的な意見では、政治家が再稼働に強硬に反対し、その結果大停電がやってきて病院などで人命が損なわれたら、その時点でその政治家の政治生命が絶たれる可能性が高い。そうであるならば、火中の栗を拾う必要がないではないかというのが、橋下徹氏らへのアドバイスである。もちろん、わたしはアドバイスをしなかったし、賢明である橋下氏は「民主党打倒」という振り上げた拳を下した。妥当な判断だ。

 別の知り合いは、維新八策の立案者に銀座8丁目の隠れ事務所であった場面の記述はリアリティがありすぎる、お前はフィクションと言っているが実話ではないかというのである。わたしは呆れて返事さえできなかった。もちろん作り話である。ただ、仮想な場面を設定することで、維新の会の本質に迫りたかったからである。真実を知るのが目標だ。

 毎日新聞が行った次の総選挙の比例区でどの政党に投票するかという全国調査では、大阪維新の会が2位の自民党、3位の民主党を押さえてトップをゲットした。既存の二大政党に対する失望感がいかに激しいかが改めて浮き彫りになった。そのようなブームの中で、大阪維新の会の政治塾生915名が決定され、6月23日、大阪において石原東京都知事を来賓に招き、政治塾の開校式を行い、三極の存在を全国にアピールしようとしている。

 そんな中、読売新聞が配信したニュースは、合格した915人にはみんなの党関係者50名が含まれていたと松井知事が認めたことだ。真面目に受講し、落とされた塾生候補の心境は複雑だろう。塾生の選抜は大阪維新の会の府会議員と市会議員がチューターとして、受験生の出席状況、提出リポートの内容、議論の説得性などを基準に選定したという。その結果を集計した際に、合格レベル以下の関係者らが「政治的理由」によって復活していた。チューターの中には選抜の公平性が損なわれたと憤慨している者もいる。

 わたしの考え方はこうだ。
 みんなの党など他党の議員は一般の受講生とは特別扱いにすると事前に説明すべきだった。あるいは塾生としての受講を認めずに、解散が決まった時に候補者を一般公募するとしているが、その際に応募させて、「政治的観点」から候補者として選ぶかどうかを決めればよかった。

 政治的判断やコネは政治にはつきものである。そのような次元の判断と公平であるべき塾生の選抜を混同したことは問題である。維新の会の国政への期待は高いが、それは既存政党にない高い理想を掲げ、いかがわしさを持ち合わせていないと考えられているからだ。
「お前も同類か」と国民に思われないようにしてもらいたいものだ。橋下徹氏の賞味期限はいつまで続くのであろうか。(2012年6月18日、寺岡伸章)


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この記事へのコメント

song ben
2012年06月22日 10:21
前回のブログを読み直してみると、設定の一部分に違和感を感じた。経済新聞社の記者から設定された懇談なのに、その対象者は、マスコミをまくために場所と時間を選択したのはリアリティーに×。
gava
2012年06月23日 22:30
モレも説得に同意見だな。だって、原子力のことよく知ってるじゃん(苦笑)

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